正解:③
解説:正解は、「木管楽器、金管楽器、独唱、合唱、打楽器、弦楽器」でした。 基本の決まりとして、木・金管楽器、挿入楽器(*)、打楽器、弦楽器 (*)挿入楽器とは、通常のオーケストラを編成している以外の声楽を含む楽器の事であり、協奏曲の場合は独奏楽器が入ります。金管楽器と打楽器の間に記述しています。 ちなみに巨大の交響曲を書いたことで知られるマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」は、音楽表現の雄大さもさることながら、使用される楽器の編成も壮大です。指揮者が使う大判のフルスコアの上から下まで、それこそ印刷の解像度の限界に挑戦しているのではないか? と思えるほどの細かな五線譜の並びに圧倒されます。
正解:③
解説:正解は、「アインザッツ」です。 ドイツ語の正式名称は「アインザッツ・ゲーベン」といいます。音楽用語としてはフレーズの「出だし」の意味として使われます。指揮者はフレーズのアインザッツを演奏者に指示し続けることを仕事としているとも言い換えられます。従って、指揮者が最初の音のアインザッツさえ的確に出せば、優秀なオーケストラなら間違いなく素晴らしい音楽を奏でることが出来ると行っても過言ではありません。 「アウフタクト」は弱起の事です。 「アタッカ」は、曲の境目を切れ目なく演奏することをいいます。指示記号として楽譜に記されています。 「ゲネラルプローベ」は、本番通りの進行で行われる最終リハーサルです。
正解:②
解説:あの「ダダダ・ダーン」という有名な動機は、いかにもベートーヴェンらしい勇壮な出だしと関心することしきりです。 しかし、ここでスコアを開いて、冒頭のその部分をじっくりと観察してみてください。「ダダダ・ダーン」の3つ連続する♪「ダダダ」の前に、なんと八分休符(♪と長さが同じ休み)が一個あるではありませんか。つまり指揮者の指揮棒が振り下ろされた後、八分休符一個分の間をあけて、弾き出さなければならず、それだけでも難しいのに、名指揮者はベートーヴェンのAllegro con brioに忠実にあろうとすればするほどに、個性的な所作を使って激しさを強調するので、音の出だしがとても合わせずらいのです。
正解:①
解説:全曲で約45分。第1楽章の頭にはティンパニはちゃんと記されています。ですが、次のページではティンパニの楽譜が消えてしまっています。同じ事は、第2楽章、第3楽章と続きます。その間、ティンパニ奏者は何をしているのでしょうか。ひたすら休みの数を正確に数え続けているのです。第4楽章「雷雨、嵐」での熱い連打に想いをはせつつ、指定された休符の小節を数えているのです。しかし、終楽章では、またしてもティンパニの出番はないです。出番がないからといって、さっさと帰ってしまう訳にもいかず、立ったまま、妙な手持ちぶたさを抱きつつも、またしても休符の小節数を数えているのです。これがこの交響曲でのティンパニの仕事の全てです。
正解:④
解説:作品番号が示すとおり、交響曲第5番と第6番の関係と同じく交響曲第7番と対を成すと言ってよいでしょう。古典派の殻を破り、ロマン派音楽へと突き進んでいたベートーヴェンがふと、「古典回帰」をした作品と思われます。編成の大きい第5、第6、後の第8に挟まれ、木管セクションは2管編成、金管もトランペット2管のみで、第1番や第2番に似たものを感じ取れます。スケルツォの荒々しさではなく、トリオを備えた古典派音楽のメヌエットの端正な雰囲気を醸し出しています。しかし、対位法的処理や、トリオのホルンとクラリネットの牧歌風な歌はベートーヴェンの世界です。メヌエット大好きなハイドンが、涎を垂らしそうな秀作。
正解:②
解説:約何回としたのは、スコアリーディングして《3つ連続する♪「ダダダ」》の動機が明らかに用いられていると判断できるもののみとしたからです。極端に音符の長さを変えられていたり、複数楽器に跨っているケースは省いた残りの数が250回前後だという事です。第1楽章の半分が何らかの形で《3つ連続する♪「ダダダ」》に基づいて作られている。なんともはや、しつこいです。ベートーヴェンが生涯を通じて、女性にふられまくったのが分かるような気が……。(失礼!) また、他の楽章でも《3つ連続する♪「ダダダ」》の動機が形を変えて使われています。交響曲第5番全体が、この単純な3つの音によって作り出されているといっても良いでしょう。
正解:④
解説:第5番は、独奏群としてフラウト・トラヴェルソとヴァイオリン、チェンバロ、合奏群として第1ヴァイオリン、ヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネです。バッハは、通常はヴィオラを弾きつつ、全体の指揮をしていたのです。この第5番では、チェンバロが妙技を披露します。名手であったバッハが自ら演奏する目論見でした。しかし、ヴィオラを弾いていたバッハがチェンバロに移ったので、ヴィオラ奏者がいなくなってしまうことになったのです。第2ヴァイオリンがヴィオラを弾いたものと思われます。諸々の理由で楽団が縮小され、ほかに奏者がいなかったのです。
正解:②
解説:スコアを見ると、第1楽章の終わりに二重線で分けられた速度記号「Adagio」の1小節に二分音符でフリギア終止(*)の2つの和音が書かれているだけ。 (*)バロック時代の音楽の緩徐楽章でよく用いられた終止形。前後の楽章を繋ぐ役割を果たす。 スコアに書かれてある通りに演奏してしまうと、誠に素っ気ない。しかも、当時の演奏では、楽譜に書かれていた通りを演奏することは希で、即興演奏をすることで演奏技術を表すのが当たり前であったのです。今日でも、第1ヴァイオリン、或いはチェンバロが和音が響く中を即興で旋律を作り出しているのを聞くことができます。
正解:②
解説:スコアを見ると、上から順に第1ヴィオラ、第2ヴィオラ、第1ヴィオラ・ダ・ガンバ、第2ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、通奏低音(チェンバロとヴィオローネ)で構成されています。バッハがヴィオラを弾きつつ全体の指揮をし、主君のレオポルト侯も加わってヴィオラ・ダ・ガンバの易しく書かれたパートを演奏したと言われています。ヴァイオリンを欠き、派手さこそありませんが、そこには主君と従者を越えた音楽を愛する者同士の会話があったと想像できます。この第6番の温かい旋律美が、雄弁にバッハとレオポルト侯との音楽を通じての語らいを表していると思いませんか。
正解:④
解説:ベルリンフィルの初代指揮者であるハンス・フォン・ビューローが指揮棒を持った専業指揮者の第1号と言われています。ワーグナーの高弟であり、忠実なワーグナー音楽の布教者でもあった方です。専属指揮者と指揮棒の登場は、まさに時代の要請とも言えるものでした。時代は「後期ロマン派」。特に分水嶺はワーグナーの存在です。1850年以降に完成させた数々の楽劇は、和声法や管弦楽法が近代的なものに置き換わり、今日のフルサイズの管弦楽団の編成が生まれます。巨大で様々なセクションを有する近代管弦楽団は、君臨し統治する今日の指揮者と指揮棒を必然としたのです。
正解:②
解説:正解は、シューマン「交響曲 第1番『春』」でした。 1841年1月〜2月の短い期間に作曲されました。 スケッチからオーケストレーションまでの作業を考えると、これは早い!! 各楽章にも次のような表題がシューマンによって付けられています。 第1楽章「春の始まり」 第2楽章「夕べ」 第3楽章「楽しい遊び」 第4楽章「たけなわの春」
正解:②
解説:正解は、「終楽章で最後には誰もいなくなる」でした。この交響曲は4楽章構成で通常のJ.ハイドンの交響曲のスタイルに則っています。終楽章である第4楽章、イ長調を主な調性として、嬰ヘ短調に転調するたびに楽員が席を立ち去って行くように作曲されているのです。それは、第1オーボエと第2ホルンから始まり、最終的に弱音器をつけた2人のヴァイオリン奏者のピアニッシモの音で終わります。この声なき訴えに、賢明な君主のエステルハージィ候は気づき、翌日には領地に帰省をするのです。
正解:②
解説: 正解は、「静かな演奏の後、びっくりするような大音量の和音が鳴らされる」でした。演奏会場で居眠りしている婦人方を起こすために書いた、という逸話が残されています。さらに、第2楽章には他にも「驚愕」することはあります。Andanteのゆったりとした楽曲ですが、なぜかトランペットが用いられているのです。今でこそ、珍しくないオーケストレーションですが、J.ハイドンの当時には、「常識はずれ」な試みが密かに行われているのです。
正解:④
解説:正解は、「交響曲 第37番 ト長調 K.444 (425a[Anh.A53])」でした。今日のモーツァルト研究では、モーツァルトに「交響曲 第37番」は存在せず、最新の作品目録では交響曲の第37番目は「欠番」となっているのです。その他の3曲には、全て「ジュピター音型」が登場します。また、他にも「ミサ曲 ハ長調 K.257」等にも顔を出しています。更にモーツァルトだけではなく、当時の作曲家の作品にも「ジュピター音型」が用いられています。「シャコンヌ」と同様に、宗教的意味合いを持って、古くから採用されていた動機だったという説があります。
正解:④
解説:正解は、「A、C、D、B」でした。 記号を作曲年順の古い順に並べると次のとおりです。 A:J.ハイドン「交響曲 第45番 嬰ヘ短調『告別』」(1772年作曲) C:W.A.モーツァルト「交響曲第36番 ハ長調『リンツ』」(1783年作曲) D:W.A.モーツァルト「交響曲第41番 ハ長調 『ジュピター』」(1788年作曲) B:J.ハイドン「交響曲第94番 ト長調『驚愕』」(1791年作曲)
正解:②
解説:正解は、「管弦楽の主題提示の前に独奏ピアノのソロがある」でした。 厳密に言えば、管弦楽による変ホ長調の主和音が先に出ますが、ベートーヴェン以前のピアノ協奏曲では、協奏曲ソナタ形式に従い、管弦楽が主題提示をひとしきり奏でた後にピアノ独奏が始まります。冒頭でピアノのカデンツァと見まごうソロがあるため、ベートーヴェンは全3楽章に独奏ピアノを弾くピアニストが自らのファンタジーを聴衆に披露する見せ場「カデンツァ」を許していないのです。楽譜にも、本来、カデンツァが置かれるべき場所(コーダに入る前)にわざわざ「カデンツァは不要」と指示しています。
正解:④
解説:正解は、「第2楽章と第3楽章が繋がっている」でした。 第2楽章の最後で次の第3楽章の主題を変ホ長調で予告し、アタッカ(attaca il Rondo)「休まずに続けて、ロンド楽章に入る」の指示を設け、第3楽章になだれ込む手法をとっています。また、第3楽章の再現部の前で第2楽章の上記のフレーズを出現させ、第2楽章と第3楽章との一体感を出しています。これは、『皇帝』よりも先に作曲された「交響曲第6番」や「交響曲第5番」でも試みられ、『皇帝』にそれらの結実がみられると言ってよいでしょう。
正解:①
解説:正解は、「ホルンが長い音をpp(ごく弱く)で、ずっと吹き続けている」でした。 『皇帝』は「第2楽章と第3楽章が繋がっている」のですが、実はホルンが独奏ピアノに付き添うように、計12小節を延々と音を引き延ばしています。しかもホルンの弱点である「pp(ごく弱く)」で。ホルンは2管編成なので、一つの音ならカンニンブブレスで奏者2人で何とか乗り切れますが、まずいことにベートーヴェンは、この12小節の延ばしをホルンのオクターブと記しているのです。さらに、この時点で音を出しているのは、独奏ピアノとホルン2管だけ。ホルンは丸見えなので、かすかな音を延ばし続けるしか方法がないのです。これは厳しい。
正解:④
解説:正解は、「W.A.モーツァルトの「ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491」」でした。「第20番 ニ短調 K.466」と共に、多数作曲されたモーツァルトのピアノ協奏曲の中、珍しい短調で書かれています。また楽曲のイメージは、半音階の陰陽が交わりながらも、明るく伸びやかなモーツァルトの作風と異なり、暗い情念に支配されています。むしろ「ベートーヴェン的」と表現することが適当とも感じられます。第1楽章の第1主題のハ短調の主和音で始まりながらも、不安定な和音進行をぎくしゃくと続ける動機は、その後も繰り返し第1楽章の中で姿を現します。
正解:③
解説:正解は、「メンデルスゾーン」でした。 1841年3月末、メンデルスゾーン指揮のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によって初演されました。メンデルスゾーンは他にも、「交響曲第2番 ハ長調 作品61」の初演も指揮しています。「交響曲第4番 ニ短調 作品120」の初演の指揮も計画しましたが、体調不良のため断念しています。初演は、1841年12月にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とメンデルスゾーンの代役でコンサートマスターのF.ダーヴィトが行いました。ただ、「交響曲第4番 ニ短調 作品120」の改訂版の初演は、シューマン自身が1853年12月にデュッセルドルフにおいて行っています。