予習・復習/一問一答クイズ
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地中熱の熱エネルギーの主たる起源はどれか?
①マグマ
②太陽
③海
④生物
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正解:②
解説:地中熱とは、おおよそ地下200mより浅い地盤に賦存する温度が数十度以下の低温の熱エネルギーである。その起源は地表面からの太陽エネルギーと地殻深部(マグマ)からの熱流であるが、火山地帯を除くと後者の影響度合いは前者に比べて極めて小さい。
地中熱ヒートポンプの暖房効率(COP: Coefficienct of Performance)を表す式として最も正しいのはどれか?
①暖房能力 /(暖房能力 - 圧縮機消費電力)
②暖房能力 /(地中冷却能力 - 圧縮機消費電力)
③暖房能力 /(暖房能力 - 地中冷却能力)
④暖房能力 / 地中冷却能力
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正解:③
解説:ヒートポンプの暖房効率=暖房能力 / 圧縮機消費電力
エネルギー保存則から、暖房能力=地中冷却能力+圧縮機消費電力
2つの式より求まります
地中熱利用として最も不適当なものはどれか?
①温泉
②帯水層蓄熱
③基礎杭
④竪穴式住居
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正解:①
解説:温泉は地中熱利用というよりは地熱利用(マグマの熱を利用)に定義される。
地中熱は浅い地盤の安定した温度を利用する技術である。
地中の温度について最も不適当な記述はどれか?
①地中の深い温度は深さが100m増すごとに2-3度程度上昇する。
②地中の温度は地中を流れる地下水の温度とほぼ同じである。
③地中の熱容量は無限に大きく、地中熱利用をしても地中の温度は変化しない。
④地中10m以深の温度はその土地の年平均外気温程度であり年中一定となる。
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正解:③
解説:地中の熱容量は外気に比べて大きいが、無限ではないため、地中熱利用をすると周辺の地中の温度は変化するため、適切な地中熱交換器の容量選定が必要である。
土壌の有効熱伝導率が最も高いものはどれか?
①シルト
②火山灰
③粘土
④砂礫
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正解:④
解説:熱伝導率[W/(m・K)]
砂礫:2.0
シルト:1.44
粘土:1.27(飽和)、0.92(不飽和)
火山灰:1.18(飽和)、0.90(不飽和)
※飽和:間隙がすべて水、不飽和:間隙がすべて空気
※地中熱ヒートポンプシステム オーム社 P.92
地中での地中熱交換器との配管接続で最も使われている方式はどれか?
①ねじ込み
②フランジ
③差し込み
④電気融着
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正解:④
解説:電気融着は管と継ぎ手が一体となるため漏れがないが、ねじ込み、差し込み、フランジ方式などは機械的に水密性を保つ機構は信頼性に比較的劣るとともに、金属接手であれば耐食性の問題もある。
地中熱の方式として最も適切ではないものはどれか?
①下水
②スリンキー
③ユーチューブ
④基礎杭
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正解:①
解説:下水熱は地中熱とは別のカテゴリになります。
地中熱交換器の方式にはスリンキー方式、基礎杭方式、U-Tube方式などがあります。
地中熱の熱応答試験に関して最も適切ではない記述はどれか?
①熱応答試験の解析方法には循環時法や回復時法などがある。
②熱応答試験は土壌の有効熱伝導率を計測する試験である。
③熱応答試験は一日で試験が可能である。
④熱応答試験を実施するためにはボーリングをする必要がある。
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正解:③
解説:熱応答試験のモニタリング時間は60時間以上必要とされる。
地中熱ヒートポンプシステムの記述について最も適切ではないものはどれか?
①地中熱ヒートポンプシステムは日本よりも普及している海外の国が複数存在する。
②地中熱ヒートポンプシステムは暖房専用であり、冷房ができない。
③地中熱ヒートポンプシステムは煙が出ず煙突が不要である。
④ストーブやボイラーの代わりに地中熱ヒートポンプシステムで暖房ができる。
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正解:②
解説:地中熱ヒートポンプシステムは冷房と暖房の両方が可能である。
地中熱の一種である地下水方式の記述で最も適切ではない記述はどれか?
①地下水利用には規制地域がある。
②地下水方式はクローズドループ方式と呼ばれる。
③揚水井から揚水した地下水は地中熱ヒートポンプで採放熱し、そのまま還元井に還元することができる。
④地下水利用の場合、地下水位が低いより、地下水位が高いほうが有利である。
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正解:②
解説:地下水方式はオープンループ方式と呼ばれる。
地中熱交換器を利用する方法がクローズドループ方式。
地中熱で可能なことで最も不適切なものはどれか?
①給湯
②発電
③暖房
④融雪
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正解:②
解説:地中熱(地中熱ヒートポンプ)では、暖房/冷房・給湯・融雪・工場プロセス加熱/冷却・プール加熱/冷却などの熱利用が可能だが、発電はできない。一方、地熱は発電が可能。
地中熱交換器として世界で最も多く使用されている材質/材料はどれか?
①ポリエチレン
②ポリ塩化ビニル(塩ビ)
③ステンレス
④白ガス管(配管用炭素鋼鋼管)
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正解:①
解説:クローズドループ方式の地中熱交換器としては耐食性・水密性の高い高密度ポリエチレン管(PE100)が最も一般的に使われております。
地中熱ヒートポンプの英訳で最も適当なものはどれか?
①ground source heat pump
②geothermal heat pipe
③ground center heat pump
④geothermal generator
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正解:①
解説:geothermal heat pumpという言い方もされますが、設問ではheat pipeなので間違い。
次の条件で地中熱ヒートポンプシステムの暖房システムCOPで最も適当なものはどれか?地中採熱量30kW、ヒートポンプ圧縮機消費電力7.5kW、ポンプ消費電力2.5kW
①4
②3
③3.75
④5
次のうち地中熱に技術的に最も関係のあるものはどれか?
①熱伝導
②熱波師
③熱視線
④熱気球
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正解:①
解説:地中熱は地中熱交換器で土壌と熱交換しますが、土壌では熱伝導により熱が伝わります。地下水の流れがあれは熱伝達も関係します。
次のうち地中熱に技術的に最も関係があるものはどれか?
①ヒートロス
②ビートボックス
③ヒートシンク
④ヒートガン
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正解:③
解説:地中熱はヒートポンプによる冷房時のヒートシンクとして利用される。
地中熱に関するTRT(Thermal Response Test、サーマレスポンステスト)装置の構成要素として最も不適当なものはどれか?
①ポンプ
②温度センサー
③電気ヒータ
④ヒートポンプ
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正解:④
解説:ヒートポンプを利用するTRTは原理的には可能ではあるが一般的な方法ではない。通常のTRTでは地中熱交換器内にポンプで水を循環させて電気ヒータで水を加熱し、温度センサーで水温を計測することにより、土壌の有効熱伝導率を求める。
ヒートポンプを利用しない地中熱利用のうち最も不適切なものはどれか?
①ヒートパイプによる融雪
②帯水層蓄熱による冷暖房
③換気(吸気)予熱
④地下水による融雪
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正解:②
解説:帯水層蓄熱では、暖房時はヒートポンプを利用し、冷房時はヒートポンプを利用する場合とヒートポンプを利用しないフリークーリングを行う場合がある。
他はヒートポンプがなくても成立する。
次の条件で地中熱ヒートポンプ冷房COPで最も適当なものはどれか?地中放熱量45kW ヒートポンプ圧縮機消費電力7.5kW
①6
②7
③5
④4
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正解:③
解説:冷房能力=地中放熱量?圧縮機消費電力
冷房COP=冷房能力/圧縮機消費電力
=(地中放熱量?圧縮機消費電力)/圧縮機消費電力
=(45-7.5)/7.5
=5
地中熱に関する土壌の有効熱伝導率の単位はどれか?
①W・m
②W/(m・K)
③W/m
④W/K
地中熱は大気中の二酸化炭素を減らす方法の一つであるが、次のうち大気中の地中熱を減らす方法として最も不適切なものはどれか?
①森林の間伐
②森林の伐採・利用・植林
③氷蓄熱
④雪氷熱
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正解:③
解説:氷蓄熱運転は蓄熱をしない追い掛け運転に比べてヒートポンプの効率が低下するため二酸化炭素削減とはならない。
雪氷熱は氷室のことであり、有効な自然エネルギー利用である。
森林(育成林、人工林)の適切な間伐、伐採、利用、植林の循環は大気中の二酸化炭素を木として固定するため二酸化炭素削減となる。若い木ほど二酸化炭素の吸収量が多いため、老齢林は伐採して木材利用して植林したほうがよい。また、森林の間伐により木一本一本に適切に日光が届くようにして木の成長を促し、単位面積あたりの木材量および二酸化炭素固定を最大化できる。
次の条件における地中熱交換器の単位長さ(深さ)当たりの採熱量で最も正しいものはどれか?地中熱ヒートポンプ暖房能力:30kW、地中熱ヒートポンプ暖房COP:4.0、地中熱交換器:100m×5本
①60W/m
②30W/m
③75W/m
④45W/m
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正解:④
解説:地中熱交換器の単位長さ(深さ)当たりの採熱量=30×1000×(4-1)/4/(5×100)=45W/m
次の条件で地中熱ヒートポンプシステムの冷房システムCOPで最も適当なものはどれか?地中放熱量35kW、ヒートポンプ圧縮機消費電力5kW、ポンプ消費電力2.5kW
①6
②4
③3
④5
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正解:②
解説:冷房システムCOP=(35-5)/(5+2.5)=4
次の条件における地中熱交換器の単位長さ(深さ)当たりの放熱量で最も正しいものはどれか?地中熱ヒートポンプ冷房能力:30kW、地中熱ヒートポンプ冷房COP:5.0、地中熱交換器:100m×6本
①50W/m
②60W/m
③30W/m
④40W/m
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正解:②
解説:地中熱交換器の単位長さ(深さ)当たりの放熱量=30×1000×(5+1)/5/(6×100)=60W/m
PM2.5などの大気汚染物質の排出が設置場所で最も少ないのはどれか?
①ペレットストーブ
②石炭ストーブ
③薪ストーブ
④地中熱ヒートポンプ
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正解:④
解説:地中熱ヒートポンプは燃焼がないので排ガスがないため、排ガスに含まれるPM2.5の排出は全くない。再生可能エネルギー熱(バイオマス熱)であるペレットストーブや薪ストーブでも、排ガス処理を十分できる構造のものを使用すれば、PM2.5は極力削減できる。
地中熱ヒートポンプシステムの水平方式地中熱交換器の施工深度について、深度によらず施工ができると仮定して、最も年間冷暖房COPが高くなる深度は次のうちどれか?
①5m
②1m
③2m
④10m
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正解:①
解説:およそ5m深度の土壌は半年程度遅れて地表面の温度が伝わるため、夏は冬の地表面温度の影響が最も現れ、冬は夏の地表面温度の影響が最も現れるため、5m深度の水平方式地中熱ヒートポンプによる冷暖房COPは最も高くなる。10m深度ではほぼ年間を通して一定温度となる。1m、2mの深度では地表面温度の影響の遅れがあまりないため不利となる。冷暖房COPの順序としては深度5m>10m>2m>1mとなる。
地中熱のオープンループ方式に関する問題。( )に当てはまる言葉として最も適当な語句はどれか?雨水や河川水の( )により地下水の帯水層が形成される。
①換水
②涵養
③灌漑
④冠水
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正解:②
解説:地下水涵養 (ちかすいかんよう)とは降雨・河川水などが地下浸透して帯水層に水が補給されることを言う。灌漑(かんがい)とは、農地に外部から人工的に水を供給すること。
TRT(サーマルレスポンステスト)で土壌の有効熱伝導率を計算するのに必要な式はどれか?
①ナビエストークス方程式
②ケルビンの線源関数
③コーシーリーマンの方程式
④シュレーディンガー方程式
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正解:②
解説:ケルビンの線源関数よりTRTを実施して地中熱交換器内の水の温度変化から土壌の有効熱伝導率が求まる。
地中熱ヒートポンプによる加熱で最も効率が高くなる(ポテンシャルをもつ)ものは次のうちどれか?
①融雪
②ラジエター
③床暖房
④ファンコイル
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正解:①
解説:ヒートポンプ暖房は凝縮温度が低いほうが効率が高くなる。凝縮温度が低い順に並べると融雪<床暖房<ファンコイル<ラジエターとなる。
地中熱ヒートポンプはZEH(ゼッチ、ゼロエネルギーハウス)で利用できる技術であるが、次のうちZEHにふさわしくない技術はどれか?
①LED照明
②太陽光発電
③電気式床暖房
④二重ガラス窓
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正解:③
解説:電気式床暖房は電気ヒーターであり、一次エネルギー効率がガス式やヒートポンプ式に比べて低い。地中熱ヒートポンプによる床暖房は効率が特に高い。